Extra-第1回

OSってなんだ

今回の登場人物

スマ子

スマホ大好き。パソコンのことは全く分からない。

パソたん

パソコンおたく。よく分からない知識が豊富。

「スマ子、勢いのまま飛び出していったけど大丈夫かな?」

「衝動で行動する思い切りの良さがスマ子の長所だけど、

こういうときはだいたい何かしらトラブルが起きるんだよな・・・」

「っと、ほらスマ子から電話だ、もしm・・・」

「パソたあああぁぁぁぁぁん!!!!」

「はいはい、どうしたの」

「パソコンを選びに来たはいいけど、OSっていうのがどれを選べば良いのか分かんないんだよ~!

そもそもOSって何?!」

「あー、ハードウェアの話ばかりでソフトウェアの話はほとんどしてこなかったもんね。

よろしい、OSについて知識を授けよう」

「お願いします!」

「OSとは正式名称をオペレーティング・システムという」

「オペレーティング・システム。ほう」

「入力された操作をもとに、それぞれの役割を持つ回路や

ソフトウェア(アプリケーション)に指令を出したり、

情報のやりとりをさせて出力させたりと、

パソコンを動かす根幹のソフトウェアだよ」

「んん~?」

「そういう反応が返ってくるであろうことは予想済みだから、擬人化イラストで解説しよう」

「おおっ?!新要素だね、どうしたのこのイメージ?」

「この世界の生みの親にあたる神様に頼んで描いてもらって・・・

ゴホン、そのへんは長くなるから省略するよ」

「????」

「例えば計算アプリケーションで1+1=という計算をさせるとしよう」

「まず人間がキーボードでコンピュータに1+1=と打ち込むよね。

OSは入ってきた1+1=というデータを、

計算アプリケーションに渡して計算させる」

「アプリケーションが1+1=2という計算結果を出すと、

OSは表示させる機器にこの結果を表示させる。

OSとパソコンの役割はこんな感じだよ」

「はあはあ、つまりOSはこのイメージの通り、パソコンの司令官みたいなものなんだね」

「ちなみにキーボードやマウスなどでパソコンに命令を打ち込むことを入力、

パソコンから画面やプリンタで演算結果が提示されることを出力と呼ぶよ」

「なるほど!」

「そしてさらに補足情報として、WindowsやMacの

画面のように情報を視覚的に表示したり、

マウスのように直感的に入力操作できるものを

GUI(グラフィカル・ユーザー・インタフェース)と呼ぶよ」

「OSの役目とGUIは分かったけど、売り場には2種類あるよ?どっちを選べば良いのかな?」

WindowsMac OSだね」

「よく分かったね!その2種類、何が良くて何が悪いのか分からないよ~」

「家電量販店だと基本的にはこの2種類しか置いてないからね。

ちなみに他にも、Google Chrome OSやLinux、

それらの派生型など・・・」

「スト~~~ップ!ごめん、今は予備知識まで入れてるだけの余裕はないかも・・・。

とりあえずWindowsとMac OSについて教えて!」

「オッケー、WindowsかMac OSかは、

基本的に使用目的やソフトウェア・デザイン的な好みの

ふたつの観点から選ぶと良いよ」

「使用目的・・・って、レポート作ったり遠隔授業を受けたり、だよね?」

「そう。現代のパソコン市場で最も普及しているのはMicrosoftからリリースされているWindows。

ユーザーが多い分、地球上の多くのソフトウェアが対応しているよ」

「反対にアップル社のMac OSは比較的マイナーで、

Windowsでは使えるソフトウェアがMacだと非対応、

ということがしばしば起こる」

「その割にはWindowsとほぼ等しい選択価値があるような売られ方だよね?」

「Mac OS最大の強みは画像や動画の編集だよ。

OSデザインの良さも相まってクリエイター業界では

プロ・アマ問わずMacが使われることも多い」

「それに同じアップル社のiPhoneやiPodシリーズを管理・同期しやすいから、

iPhoneを持っていたらMacにしなさいなんて人もいるね」

「USB端子とかだけじゃなくて、中身のソフトウェアにも使用目的で選択肢があるんだね~」

「まあ最近は有名な編集ソフトでもAdobe製品なんかはWindowsでも快適に使えるから、

WindowsかMac OSかの決め手はパソコン本体やメーカー、

それにOSそのものの使いやすさという感じになるね」

「ふむ?パソコン本体?」

「例えばWindowsは様々なメーカー・様々なスペックのパソコンに搭載されているけど、

Mac OSが搭載されているのはアップル社のMacシリーズだけになるよ」

「アップル社のパソコンは洗練された見た目と高性能が売りだけど、

裏を返せばデザインや構成のバリエーションはWindows搭載機より少なくなってしまう」

「Windows搭載機のほうが機械の選択肢が幅広くなるってことなのかぁ」

「そう。ちなみにMacシリーズはかなり高いスペックの構成展開だから、

基本的には普段使いでスペックに悩むことはないよ」

「へぇ~。ところで一番気になるのはOSそのものの使いやすさってところなんだけど、これはどうなの?」

「これはWindowsが幅広く使われている関係で、初めてMacを買ったときによく聞く話なんだけどね」

「例えばスマ子、いまのスマホはiPhoneだよね?」

「iPhoneだね」

「ここでいきなりAndroidスマホに買い換えたら、前の端末と同じように使いこなせると思う?」

「うーん、時間をかければ使えるようになるとは思うけど、あんまり自信ないなぁ」

「まあそうなるよね。わたしが言いたいのは、

これと同じことがパソコンでも起こりうる、ということだよ」

「それまでなんとなく家や学校のWindowsを触ってきた人が、

自分専用機としてMac搭載機を使い始めたときに、

操作体系の違いに戸惑うケースが多い。少数ながら逆もまた然り」

「せっかく高いお金を出して良い機械を買っても、

OSの違いが原因で全く機能を使いこなせなかったらもったいないよね」

「でもそれだと、この機会にOSを変えてみようと思っている人にはマイナス情報なんじゃないの?」

「まあ、これも慣れの問題だし、個人差も出やすい部分だから、

できれば実機を触ってみて、使いやすいかどうか考えてみて欲しいんだ」

「WindowsとMac OSの間でなにがどう同じでなにが異なるのか、

そして自分が本当にそのOSを使えるか把握してから検討すると良いよ」

「あるいは気軽にヘルプに応じてくれる身近なユーザー、

例えばMac愛用者の友達がいれば確実だね」

「あたしにはパソたんがいるから大丈夫・・・だよね?」

「ワタシ、マック、オテアゲ。OK?ヨクワカリマセーン」

「Oh...」

「最後になんだけどさ、Windowsだといろんなメーカーがあるよね。

パソたん的におすすめなのはどのメーカー?」

「それを言っちゃうと単なる”推し”の布教になっちゃうから、言及は控えさせてもらうけど、

代わりに見るべきポイントを教えてあげよう」

「助かるよ!どこをどう見れば良いのか全く分からなくて困ってるんだ!」

「いろいろある中でも使い勝手に関わってくるのは、同梱されているソフトウェアの種類だね」

「とくにメーカーと価格帯によっては、

目的別に内蔵ソフトを探せるガイドソフトウェアや便利ソフトウェア、

Microsoft Officeみたいな永続ライセンスソフトウェアの有無に差が出ることもあるよ」

「ガイドソフトウェアについてはメーカーで

搭載・非搭載が分かれるのに対して、Officeは同一メーカーでも

同梱されているモデルとされていないモデルが存在するから、

ここも注意ポイントだよ」

「至れり尽くせりなパソコンかどうかってことなのかな。

あたしにはパソたんがいるし、Microsoft Officeも大学のMicrosoft 365が使えるからいらないかも・・・」

「在学中はそういう選び方で良いかもね。

でももし卒業後もパソコンを使い続けるときは、

自分でOfficeソフトを買わないといけないから、その点は注意だよ」

「う~ん、それなら搭載されてるモデルが良いのかなぁ・・・?」

「あっ、それからせっかくお店にいるなら、キーボードや

本体の質感と重量もいろいろ比べてみると良いかもしれないよ」

「すごいマニアックなところ来たね??」

「キーボードは、文章を長時間打ち込みがちな大学生には欠かせないポイントなんだ。

キーの幅(キーピッチ)や打つ感触、配置ひとつで快適さがかなり変わるからね」

「それじゃあ質感と重量っていうのは?」

「例えばハードに使っても耐えられそうかだとか、

実際に持ち歩きしても苦にならないサイズ感や重さか・・・

みたいなところかな」

「そっかぁ~。ありがとうパソたん、もう少しいろいろ考えてみるよ!」

「また悩むことがあったらいつでも電話してきてね」

「絶対ガイドソフトウェアよりパソたんのほうがありがたいんだけどなぁ・・・ブツブツ・・・」

今回のまとめ

・OSはパソコン動作の司令塔!

・使用ソフト次第ではOSによって使い勝手に差が出ることもある

・価格での検討には内蔵ソフトウェアの差も考慮して選ぼう

・実店舗で買うなら実物をジャンジャン触って比べるのがおすすめ!


※感染症拡大防止の観点から、予防対策等を行ったうえ、無理のない範囲でお願いいたします。